2011年7月18日月曜日

発電・送電事業の分離(3)-スマートグリッド

私ごとですが,国際学会にacceptされたりして
なかなか時間に追われる生活を続けています.
これから就職活動などもしなければならないなどなかなかえげつないですね.

前回からかなり時間が空いてしまいましたが
今更ながら続きを更新です.
前回の最後にスマートグリッドについて書けたらなぁ
と締めていたのでスマートグリッドについて.

スマートグリッドとはwikipwdiaが詳しく書いて居ますので
とりあえず,リンク張りました.
簡単に言えば,スマートグリッドとは「送電網自体に制御機能を付加した賢い送電網」
の事です.実はスマートグリッドという言葉自体が「バズワード」と言う「定義が曖昧」な言葉であり人によって何を示しているか異なる事が多々ある.
そこで,私のblogの中では「演算と制御」を行い「自律的な調整機能」という要件を構成するものをスマートグリッドとします.
当然送電網なので,忘れかけていたタイトル「発電・送電事業の分離」の送電事業にあたります.

まず,現在の送電網を簡単に説明するために庭に水を撒く時を例として説明する.
「発電所=水道の蛇口」で 「消費者=ホースの出口」とします.
撒きたい花壇へは離れていて一定の水圧が必要です.
普通は「水道の蛇口」と「ホースの出口」は一対一の関係ですが
これを「水道の蛇口」一つでホースを分岐させ,複数の「開閉機能付きホースの出口」を付けたとします.
この時,今の手法では「ホースの出口」の開いているところが変化すると
それに合して水道の蛇口を開閉する形を取っています.

しかし,これから「小型の水道の蛇口」かつ「不安定な水道の蛇口」という入力が接続する事になるとします.
「不安定な水道の蛇口」はそのまま「不安定な出力」になってしまいます.
しかしこの安定していない出力のせいで出口に接続しているスプリンクラーなどが壊れかねません.また「小型の入力」も系の最適化を測る時に厄介になります.今のままでは,「小型の水道の蛇口」や特に「不安定な水道の蛇口」に対して安定的な「水道の出力」が得られません.
電気の話しにもどるとこれまでは「火力」「水力」「原子力」などMW級発電所が一気に発電して,自然エネルギーはその誤差範囲で収められるぐらいのシェアでした.
しかし,これからは自然エネルギーに頼るというのが社会の大きな流れであり,上記の「小型かつ不安定な入力」をたくさん系に取り入れるべきという話です.

現在のままでは系つまり,水道の話では水道設備・電気ならば送電(and配電)設備では安定したサービスが提供できません.
そこで,その設備自体が「自律的に」水道の話しでは水圧・電気の話しならば電圧を制御するという方法があるのでは?
という発想から「スマートグリッド」という発想ができました.
これまでただの中継器だったものが「知恵」を持ったようなものです.そこで現在考えられているスマートグリッドの主な方法は,発電装置と消費装置をネットワークで接続し,消費装置によって発電装置の稼働状況を決定するのではなく.発電装置によって消費装置を制御する方法です.
その為に,正確に発電状況と消費状況を捉えるために「スマートメータ」が必須となります.
また,消費装置にはネットワーク側からの信号を受付けそして制御する.
例えば,真夏の糞暑いなかエアコンの設定温度を勝手に上げたりなど(笑)
そういう機能も含まれるでしょう.

このように送電網自体がその端にある発電・消費設備に関与することになります.
このようにすると入力により出力が決まり,不安定な入力が入ってきても出口側で操作する事になります.

それが主なコンセプトになりますが
次回は,それ以外の応用例などを紹介したいと思います.

注)今回は,書く日が数回に分かれているためよくわからない文章になっているかと思いますが,ご容赦ください.

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