最近,ようやく自分がどんな事が合っているのかわかり初めて来ました.
結局エンジニア気質ってのは変わりません.
しかしプラスしてアントレプレナーとしても出来たらと思います.
恐らく3年生の時みたいにショットガンのように外銀うけて選考辞退とか
コンサル受けて当日ぶっちみたいな事はないと思います.
私事はこのぐらいで
震災や原発事故など混乱を極めている状況で
科学技術に対するリスクマネジメントがよく話されています.
確かに,このような状況に関して科学技術に対するリスクマネジメントが声高に叫ばれるのですが
「リスクマネジメント」って何かってのを理解していない人が多いかと思います
【リスクマネジメントとは】
リスクを組織としてマネジメントして,ハザードや損失を回避もしくは低減する.by wikipedia
つまり「リスクマネジメント」は二つのGoalしかありません
・ハザードの回避
・ハザードの低減
この事を忘れてはいけません.
【リスクマネジメントのプロセス】
授業や教科書レベルの事しかわかりませんが
大きなフレームワークとして
リスク分析(リスク因子の評価・定量化)
↓
リスクアセスメント(リスク回避の評価・定量化)
↓
リスクファイナンス(リスク顕在時における財務的評価)
↓
意思決定
↓
実行
てな感じでしょう.
今日は「リスク分析」について簡単に触れます
【リスク分析】
1.どのようなリスク因子(リスクファクター)が存在するのかを調査確認し、特定識別する。
2.そのようなリスク因子がどれくらいの頻度で発生するのか分析評価する。
3.また、そのようなリスク因子によりどの程度の損失を被る虞があるのか分析評価する。
がリスク分析のプロセスになります.
すべてがリスクマネジメントのベースと成りえるため慎重に行われるべきものです.
今回の原子力事故のように発生度は低いが大きな災害を引き起こす物と半導体における不良ロットのように発生頻度は高いが影響が限定的なもの
でも扱いが全く異なります.
例として旬なものとして,原子力事故について
現在のMarkⅡ型原子炉の炉心損傷の確率は1×10-7炉/年 であると計算され
それが,現在の原子力行政のリスク評価になってます.(出典:原子力システムニュースVol.15,No.4(2005.3))
つまり,1炉あたり10^7年・・・10000000年に一回しか炉心損傷リスクは無いと計算されておりました.
そのリスクにおける電力会社の損失は5000~6000億とされています.
その計算によると,1炉あたりの1年間損害リスク期待値は6万円となり
期待値としてはなかなかよいと思われます.
一方,半導体の不良品率・・・一般的には歩留まり率と言われますが
初期pentium4の時代には50ppmという報告があります.
つまり2万分の1個のダイが不良品となっている結果です.
pentium4の製造原価は50$(原材料なのか人件費こみなのか,開発が入っているかは謎)であり,最盛期のpentium4出荷台数は6000万から
損失としては1300万円(1$=90円)として計算されます.
この計算ではリコールやその他の賠償リスクなどは計算していませんのでかなり低く見積もられていますが・・・
それでも,原発のリスクがかなり低く見積もられているように感じます.
このように
原子力リスク1炉あたり年6万
世界最大の半導体企業の製品の不良リスクは年で1300万
かなり差があるように感じます.
実際のところはどうでしょうか.
原子力の炉心融解リスクとして1炉あたり5000~6000億という事を考えると
4基のロストから損害額が2兆~2,4兆円と計算されるのは至極妥当であり
リスク発生の計算も世界中のMarkⅡ型原子炉の個数と運用年数から間違っているとは言い難いのが現実です.
しかし,このような計算をしても何かしっくりこないと思います.
それは何故か・・・
発生率が極端に低いが.一度起こすとあまりのも大きな災害を引き起こすもの
に関しては,統計以外の心理的要因を含めたリスク計算が必要
という説が有力となってきている(リスク計算の先生談)
らしいです.
つまり,その極端に低い確率を「絶対に起きない」と認識している事が間違いであり
その為に対する・・・
「年6万」のリスクを「年0」のリスクとして捉えている事に問題があったと考えられています.
そのために現在のリスク管理においてはそのような認識を改めるために
あえて発生リスクを高めに見積もる
という考えが出てきました.
それは,発生しうるリスクとして「認識」させる事につながります.
以上のように発生リスクが高いものと低いものとではリスク分析の手法を変える
という事が必要となってきていると考えられます.
しかし,このような事は数学的・科学的の裏付けはない事から
なかなか実際のリスク分析には採用されていないのが現状みたいです(先ほどの先生談)
【まとめ】
リスク分析においては発生確率によって手法を変える学説が出てきている.
現状では受け入れられていない
ふぅ・・・・ちょっと疲れて
最後の方は適当になってきてしまいましたw
気が向いたら続きを書きます
某研究所勤務.大学時代は応用物理・計測工学から代謝や免疫の研究をしていた. 現在はセキュリティの基礎研究をしている. 世のハッカーとかクラッカーから世界を守る!とか思ってる厨二のおっさん.
2011年4月29日金曜日
2011年4月23日土曜日
科学技術論(はやぶさ編)
本日,私の大学で
JAXAのはやぶさプロジェクトのプロジェクトリーダーである
川口淳一郎さん
の講演会がありました.
はやぶさは知っている人も多いでしょうが
幾多の困難を超えて地球へイトカワの岩石サンプルを持ってきました.
そのあたりの事はwikipediaやニコニコ動画の方が詳しいので
そちらに譲るとします.
今回の講演会では講演者の卓越したリーダシップと
組織論や科学技術への考え方に衝撃を受けました.
川口さんは非常にユーモラスな方であり
とても話しを分かりやすく,面白く説明し
所々,政治ネタや宗教タブーを匂わせたりしてました
という事で少し,はやぶさの意義とかを聞いた感じのをまとめてみます.
【なんのためのはやぶさか】
はやぶさは小惑星のサンプルを持ち帰るのが最大の目的
小惑星は地球の中身を知る上で非常に有用な資料であり,地球の中身をより詳細に知ることで災害対策にもなる.
また,はやぶさ自身がイオンエンジン,イオンエンジンを利用した地球スイングバイ,小惑星への接近飛行制御などなど様々な技術的な実証実験を兼ねています.
むしろ,はやぶさプロジェクトはこれらの実験が主であったとも言われています.
【川口さんの科学への考え方のもと】
川口さんのボスの言葉ですごい共感できました.
「見えるものはすべて過去のものである」
「これまで学んだものはみな練習問題」
また,川口さんのことば?で印象に残った物
「技術より根性」
「運を実力に変える運動」
「アイディアでイノベーションを起こす」
「高い塔をたててみなければ新たな地平線は見えない」
【科学が科学を御する】
昨今の原子力事故についても見解を述べてました.
宇宙開発については失敗は許されないのは原子力事故についても同じだが
違うのはバックアップの仕方が宇宙開発の方が多重的に考えられている
最も重要なのは「技術に対して過信しない」という点でしょう
私から見たら結果論でしかないのだが
宇宙開発はエンジニアとサイエンティストだけで構成されるが
商用原子力に関してはテクニシャンが主な活動となる
語弊があるかもしれないがテクニシャンは新たな考え方ができるものではなく
マニュアルに乗っている事を忠実にやるため.予想外の事に対応できない
などという,商用化して研究段階を超えたからこその問題があったのではないかと考えたりする.
【2代目文化】
これも原子力にも言えたことだが
「2代目が1代目を超える」環境でないといけないという事である
2代目が1代目を超えるためには,既存の方法への「盲目的信用」をしデザインポリシーなどを理解していない点があり
能動的に考えなくても仕事をこなせてしまう
ただ,その技術を前身させるためにはデザインポリシーを理解し,使われていた技術を疑い再構成する視点がないといけない.
また,福島第一の壱号機はGEの原子炉をアメリカ仕様そのままでコピーして作ったため
対策が何もなされていなかった.
電源の多重化や高度化は少しのアイディアで出てきたはずなのが悲しい
何事にも「なぜ?」が必要であり
そのなぜ?を解決するには「現場」に足を運び「手」を動かすしかない
ほんとにそのとおりだとしか言えない
【1番ではないとだめ】
科学技術は「ローコストミドルリターン」を得る政策とはほど遠い存在であり
継続した豊富な資金が必要である.
また,技術の世界では1位以外は意味がなく
一番でないといけない.
「耳なしのせんべいをつくるな」
というありがたいお言葉
【政治関係】
政治家の目的は次回の選挙で勝つことであり
10年スパンでしか成果のでない科学技術特に宇宙開発には厳しい状況だ
日本がプレゼンスを保つためには,技術で走っていかないといけないが
その技術のブレークスルーも豊富な資金があって初めて可能である事をかんがえると
日本が変わるためには政治が変わる必要がある
【まとめ】
技術発展にはアイディアでイノベーションを起こすしかない
そのアイディアも現場で手を動かすことでしか得られない
マイノリティのかんがえ方ではなく「天邪鬼」であるべき
【ちなみに宇宙技術】
日本は宇宙開発はしてるが決して「大国」でもなければ「先進国」ではなく
宇宙技術に関しては「東洋の1島国」でしかなく「信用」はない
中国の宇宙技術の方が高く有人飛行をしている
だからといって日本が有人飛行をする必要はない.
そもそも,未だにロケットでしばりつけて宇宙に飛ばすなんて
まだまだ宇宙開発にはブレークスルーが起きていなく,ロケット以外のものを開発する必要があり
それが次世代の概念を作る.
色々,ためになる話しを聞いたのだが
上手くまとめられないのが悔しい・・・
JAXAのはやぶさプロジェクトのプロジェクトリーダーである
川口淳一郎さん
の講演会がありました.
はやぶさは知っている人も多いでしょうが
幾多の困難を超えて地球へイトカワの岩石サンプルを持ってきました.
そのあたりの事はwikipediaやニコニコ動画の方が詳しいので
そちらに譲るとします.
今回の講演会では講演者の卓越したリーダシップと
組織論や科学技術への考え方に衝撃を受けました.
川口さんは非常にユーモラスな方であり
とても話しを分かりやすく,面白く説明し
所々,政治ネタや宗教タブーを匂わせたりしてました
という事で少し,はやぶさの意義とかを聞いた感じのをまとめてみます.
【なんのためのはやぶさか】
はやぶさは小惑星のサンプルを持ち帰るのが最大の目的
小惑星は地球の中身を知る上で非常に有用な資料であり,地球の中身をより詳細に知ることで災害対策にもなる.
また,はやぶさ自身がイオンエンジン,イオンエンジンを利用した地球スイングバイ,小惑星への接近飛行制御などなど様々な技術的な実証実験を兼ねています.
むしろ,はやぶさプロジェクトはこれらの実験が主であったとも言われています.
【川口さんの科学への考え方のもと】
川口さんのボスの言葉ですごい共感できました.
「見えるものはすべて過去のものである」
「これまで学んだものはみな練習問題」
また,川口さんのことば?で印象に残った物
「技術より根性」
「運を実力に変える運動」
「アイディアでイノベーションを起こす」
「高い塔をたててみなければ新たな地平線は見えない」
【科学が科学を御する】
昨今の原子力事故についても見解を述べてました.
宇宙開発については失敗は許されないのは原子力事故についても同じだが
違うのはバックアップの仕方が宇宙開発の方が多重的に考えられている
最も重要なのは「技術に対して過信しない」という点でしょう
私から見たら結果論でしかないのだが
宇宙開発はエンジニアとサイエンティストだけで構成されるが
商用原子力に関してはテクニシャンが主な活動となる
語弊があるかもしれないがテクニシャンは新たな考え方ができるものではなく
マニュアルに乗っている事を忠実にやるため.予想外の事に対応できない
などという,商用化して研究段階を超えたからこその問題があったのではないかと考えたりする.
【2代目文化】
これも原子力にも言えたことだが
「2代目が1代目を超える」環境でないといけないという事である
2代目が1代目を超えるためには,既存の方法への「盲目的信用」をしデザインポリシーなどを理解していない点があり
能動的に考えなくても仕事をこなせてしまう
ただ,その技術を前身させるためにはデザインポリシーを理解し,使われていた技術を疑い再構成する視点がないといけない.
また,福島第一の壱号機はGEの原子炉をアメリカ仕様そのままでコピーして作ったため
対策が何もなされていなかった.
電源の多重化や高度化は少しのアイディアで出てきたはずなのが悲しい
何事にも「なぜ?」が必要であり
そのなぜ?を解決するには「現場」に足を運び「手」を動かすしかない
ほんとにそのとおりだとしか言えない
【1番ではないとだめ】
科学技術は「ローコストミドルリターン」を得る政策とはほど遠い存在であり
継続した豊富な資金が必要である.
また,技術の世界では1位以外は意味がなく
一番でないといけない.
「耳なしのせんべいをつくるな」
というありがたいお言葉
【政治関係】
政治家の目的は次回の選挙で勝つことであり
10年スパンでしか成果のでない科学技術特に宇宙開発には厳しい状況だ
日本がプレゼンスを保つためには,技術で走っていかないといけないが
その技術のブレークスルーも豊富な資金があって初めて可能である事をかんがえると
日本が変わるためには政治が変わる必要がある
【まとめ】
技術発展にはアイディアでイノベーションを起こすしかない
そのアイディアも現場で手を動かすことでしか得られない
マイノリティのかんがえ方ではなく「天邪鬼」であるべき
【ちなみに宇宙技術】
日本は宇宙開発はしてるが決して「大国」でもなければ「先進国」ではなく
宇宙技術に関しては「東洋の1島国」でしかなく「信用」はない
中国の宇宙技術の方が高く有人飛行をしている
だからといって日本が有人飛行をする必要はない.
そもそも,未だにロケットでしばりつけて宇宙に飛ばすなんて
まだまだ宇宙開発にはブレークスルーが起きていなく,ロケット以外のものを開発する必要があり
それが次世代の概念を作る.
色々,ためになる話しを聞いたのだが
上手くまとめられないのが悔しい・・・
2011年4月16日土曜日
IPアドレス枯渇
ついにIPアドレスの枯渇が近づいてきました.
石油みたいにある「なくなるなくなる詐欺」ではなくてほんとに枯渇です.
http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A9C93819499E0EAE2E2838DE0EAE2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E7EBEB
研究室でネットワーク系の管理している手前
知ってる事や調べたことをまとめてみました.
【IPアドレス】
時々(192.168.1.1)みたいなのがネット上で出てきますがそれがIPアドレスです.
IPアドレスはパソコンの住所と言われており,ネットワーク上ではこのIPアドレスを辿って目当てのPCにアクセスしてます.
このIPアドレスにはプロトコルの違いでIPv4,IPv6があり,現在主に用いられているのはIPv4の方であり,問題になっているのもIPv4です.
【プロトコル】
プロトコルとは「きまり」の事です.
生体系の実験をしているとその実験で用いる細胞や組織に対して行う処置などを「プロトコル」と呼びますが「きまり」という意味では同じですね.
インターネットでは「パケット」というデータを塊にして送信しますが,そのデータの中のどこの部分にどのような情報を入れているかの「きまり」をみんなが共有しているという事です.
【IPアドレスの数】
理論的にはIPアドレスの数はIPv4は232=4,294,967,296 約43億個あり,
一方IPv6は2128=3.40282367 × 1038 約340澗(かん)個あります.
なぜこの数なのかは他の説明に譲るとして,IPv4だけでも大量ありますがIPv6の方はもう何がなんだかわからなぐらいあります.
具体的にはIPv4の方は世界の全体で考えて将来的に2人で一つを共有するぐらいですが
IPv6の方は,地球上の小石一つ一つに割り当てても十分なほどありあます(地球上の小石の数は知りませんがw)このぐらいあればもう不足すること無いでしょうって事でIPv6が現在導入が進められています.
【どうして枯渇するのか】
IPv4は二人に一つ割り当てるぐらいですが,全世界でパソコンは二人に1台もありませんね?しかも,ネットワークに繋げられていないPCもたくさんあるように思います.
しかしながら,身の回りにはPC以外にもネットワークに繋がっているデバイスは多くあります.携帯電話やATM(専用回線も多いから必ずしもではないが)などなどです.
そう考えると一人一つ与えられてすらいないものを日本だけでも一人当たり何個も使っている事がわかりますね.
【枯渇を遅らせるために】
今まで枯渇を遅らせるために様々な手法が取られてきました.
一般的に知られているのが「一つのアドレスを多くの人で共有」「使ってないアドレス代わる代わる使う」方法でしょう.
もし,今使ってるネットワークが「固定IP」というプランでなければ後者を用いて
さらに家庭内LANでDSやipodtouchやPCをつかっていれば前者も使っているでしょう.
このようにして一つのアドレスを効率的に複数台のデバイスで共有してきました.
このようにして当初は1990年代に枯渇されると予測されていたのものを2010年代まで伸ばしました.これはすごい事ですね.
【直ちに影響はない】
枯渇してもただちに影響はないって言われていますね.
これは「末端ユーザ」には影響はないって話しであり
事業者ではこのIPアドレスの争奪戦が今現在も繰り広げられています.
ネットワークがこれ以上便利なサービスを提供できないって意味もありますし
新規ユーザがネットワークに入れないなど発展性には致命的な問題が山積みで
このままでいいってわけではありません
【具体的にどうなるか】
しばらくはそのままでいいでしょう.
IPv4とIPv6には互換性の無いためにIPv4とIPv6のネットワークは特別な装置を使わないと
接続ができません.
将来的にはIPv6に完全移行しなければならないが,IPv6には現在魅力的なサービスもなく
ユーザも少ないことからなかなか事業者の移行が進んでいません.
でも,これからは否が応にも事業者からIPv6に移行していきそうですね.
上記に互換性が無いために事業者の準備ができ次第PCなどをアップデートなどしないといけなくなるでしょう.ルータやスイッチングハブなどは買い替えをしないといけなくなるかもしれません.
ただ,現在売られているルータやスイッチングハブはこの事を見越してIPv6に対応しているものが多いので買うときに考慮するといいかもしれません.
対応していないOSはネットワークからはじかれると思います.恐らくWin系ではWin98以前は恐らく対応しないでしょうね.そうなるとスタンドアロンでの使用か買い替えかが迫られます.
【IPv6に変わるとどうなるか】
どうしたらいいのかは上で書きましたが,どうなるかってのも気になります.
IPv6の良さはその圧倒的なアドレス空間です.
小石一個一個に割り当てても余るほどならば,身の回りのデバイスがすべてネットワークにつなぐ事ができます.
そうなると炊飯器や洗濯機その他デバイスなんでも外部からの操作ができるようになります.
また家の中だけではなく,医療器具に取り付ければネットワークで常に身障者のバイアルがトレースできます.データあれはリアルタイムアナライズもできる
家の製品の操作自体を全部他社に任せるというサービスもあるかもしれません.
現在思いつかないようなサービスがきっと提供されることとなり,一気に市民生活は変わるものと思います.
今回は若干長かったですが
書いててテンションが上がってしましました.
ネットワークやコンピュータサイエンスの分野はまだまだ発展しそうですね
石油みたいにある「なくなるなくなる詐欺」ではなくてほんとに枯渇です.
http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A9C93819499E0EAE2E2838DE0EAE2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E7EBEB
研究室でネットワーク系の管理している手前
知ってる事や調べたことをまとめてみました.
【IPアドレス】
時々(192.168.1.1)みたいなのがネット上で出てきますがそれがIPアドレスです.
IPアドレスはパソコンの住所と言われており,ネットワーク上ではこのIPアドレスを辿って目当てのPCにアクセスしてます.
このIPアドレスにはプロトコルの違いでIPv4,IPv6があり,現在主に用いられているのはIPv4の方であり,問題になっているのもIPv4です.
【プロトコル】
プロトコルとは「きまり」の事です.
生体系の実験をしているとその実験で用いる細胞や組織に対して行う処置などを「プロトコル」と呼びますが「きまり」という意味では同じですね.
インターネットでは「パケット」というデータを塊にして送信しますが,そのデータの中のどこの部分にどのような情報を入れているかの「きまり」をみんなが共有しているという事です.
【IPアドレスの数】
理論的にはIPアドレスの数はIPv4は232=4,294,967,296 約43億個あり,
一方IPv6は2128=3.40282367 × 1038 約340澗(かん)個あります.
なぜこの数なのかは他の説明に譲るとして,IPv4だけでも大量ありますがIPv6の方はもう何がなんだかわからなぐらいあります.
具体的にはIPv4の方は世界の全体で考えて将来的に2人で一つを共有するぐらいですが
IPv6の方は,地球上の小石一つ一つに割り当てても十分なほどありあます(地球上の小石の数は知りませんがw)このぐらいあればもう不足すること無いでしょうって事でIPv6が現在導入が進められています.
【どうして枯渇するのか】
IPv4は二人に一つ割り当てるぐらいですが,全世界でパソコンは二人に1台もありませんね?しかも,ネットワークに繋げられていないPCもたくさんあるように思います.
しかしながら,身の回りにはPC以外にもネットワークに繋がっているデバイスは多くあります.携帯電話やATM(専用回線も多いから必ずしもではないが)などなどです.
そう考えると一人一つ与えられてすらいないものを日本だけでも一人当たり何個も使っている事がわかりますね.
【枯渇を遅らせるために】
今まで枯渇を遅らせるために様々な手法が取られてきました.
一般的に知られているのが「一つのアドレスを多くの人で共有」「使ってないアドレス代わる代わる使う」方法でしょう.
もし,今使ってるネットワークが「固定IP」というプランでなければ後者を用いて
さらに家庭内LANでDSやipodtouchやPCをつかっていれば前者も使っているでしょう.
このようにして一つのアドレスを効率的に複数台のデバイスで共有してきました.
このようにして当初は1990年代に枯渇されると予測されていたのものを2010年代まで伸ばしました.これはすごい事ですね.
【直ちに影響はない】
枯渇してもただちに影響はないって言われていますね.
これは「末端ユーザ」には影響はないって話しであり
事業者ではこのIPアドレスの争奪戦が今現在も繰り広げられています.
ネットワークがこれ以上便利なサービスを提供できないって意味もありますし
新規ユーザがネットワークに入れないなど発展性には致命的な問題が山積みで
このままでいいってわけではありません
【具体的にどうなるか】
しばらくはそのままでいいでしょう.
IPv4とIPv6には互換性の無いためにIPv4とIPv6のネットワークは特別な装置を使わないと
接続ができません.
将来的にはIPv6に完全移行しなければならないが,IPv6には現在魅力的なサービスもなく
ユーザも少ないことからなかなか事業者の移行が進んでいません.
でも,これからは否が応にも事業者からIPv6に移行していきそうですね.
上記に互換性が無いために事業者の準備ができ次第PCなどをアップデートなどしないといけなくなるでしょう.ルータやスイッチングハブなどは買い替えをしないといけなくなるかもしれません.
ただ,現在売られているルータやスイッチングハブはこの事を見越してIPv6に対応しているものが多いので買うときに考慮するといいかもしれません.
対応していないOSはネットワークからはじかれると思います.恐らくWin系ではWin98以前は恐らく対応しないでしょうね.そうなるとスタンドアロンでの使用か買い替えかが迫られます.
【IPv6に変わるとどうなるか】
どうしたらいいのかは上で書きましたが,どうなるかってのも気になります.
IPv6の良さはその圧倒的なアドレス空間です.
小石一個一個に割り当てても余るほどならば,身の回りのデバイスがすべてネットワークにつなぐ事ができます.
そうなると炊飯器や洗濯機その他デバイスなんでも外部からの操作ができるようになります.
また家の中だけではなく,医療器具に取り付ければネットワークで常に身障者のバイアルがトレースできます.データあれはリアルタイムアナライズもできる
家の製品の操作自体を全部他社に任せるというサービスもあるかもしれません.
現在思いつかないようなサービスがきっと提供されることとなり,一気に市民生活は変わるものと思います.
今回は若干長かったですが
書いててテンションが上がってしましました.
ネットワークやコンピュータサイエンスの分野はまだまだ発展しそうですね
2011年4月9日土曜日
放射線が人体に与える影響(3)
研究室の研究提案などてんてこ舞い状態から一服
まだまだ2年は長いと思いつつ出来ることはやろうと思う毎日です。
今回は「放射線はつまるところ安全か?」
について書こうと思います。
ちなみに私の情報のソースは放射線生理学などの医学方面からなので現在のセンセーショナルな市井感情とは違う俯瞰的なものを書きたいと思います。
【7】一般人への急性放射線障害(内部被曝編)
前回、一般人は外部被曝からの急性放射線障害についてまったく心配がいらないと言いました。
しかし内部被曝には注視する必要があるかもしれません。
内部被曝とは放射性物質を体内に取り込むことで内側から放射線を受けることでしたね。
外部被曝より内部被曝の方が注意しないといけないことも前回言いました。
では、内部被曝はどの程度でまずいのか・・・・
この辺は諸説ありますが、定性的な事実として
・妊婦(妊娠の可能性のある女性)
・乳幼児
が特に気をつけないといけません。
なぜならば、成長過程にある個体ほど放射線の影響を受けやすいことがわかっているからです。
端的に言えば「細胞分裂の激しい」「影響の出た細胞が分裂しうる」人たちが影響が大きいのです。
妊婦に関しては母体がまずいのではなく、中にいる胎児に対して影響が出てきます。
特に受精直後の胚の状態ではわずかな放射線で着床を阻害したり、最悪な場合は奇形児などを出産することになってしまいます。
しかし、それ以外の人
特に壮年期以上の人たちは放射性物質に対する耐性は強いといえます。
原発や原子爆弾などで問題となる放射性物質はヨウ素でヨウ素は甲状腺に集まる性質がる事は前回言いました。
そこで重要なのは、甲状腺の働きです。
甲状腺は代謝を司る器官であり、活動が比較的活発なのは30代までといわれています。
それ以降の人たちは一時的な放射性同位体のヨウ素を摂取しても影響は小さく。さらに日本人自体が慢性的なヨウ素過剰摂取状態であるためヨウ素の吸収量は少ないといえます。
しかし、これは一時的なヨウ素摂取の場合で慢性的摂取には注意を払うのがベストかと思います。
ただ、学問的には壮年期以降の人間に対する放射性同位体のヨウ素摂取による甲状腺がんリスクが有意に増加する結果は存在しないので、必要以上な反応はする必要はないでしょう。
【8】生物濃縮
巷では「いくら薄い放射性物質を流しても生物濃縮で高濃度放射線になる」という意見があります。
その上で生物濃縮について知っておく必要があります。
生物濃縮は。食物連鎖の過程を繰り返すうち、上位捕食者ほど体内での対象化学物質濃度が上昇する。(ウィキペディア)
というもので、実はふぐ毒なども生物濃縮で得られた毒性です。
しかし、この生物濃縮は摂取する対象物質が排出される量より少ない場合におこり、尿などの対外排出機能により排出されにくい疎水性(溶けにくい)物質が大きく影響します。
ここで問題になるヨウ素は親水性(水に溶けやすい)物質であり、生物濃縮の影響は小さくなります。
ただ、もとの摂取する量が多すぎると排出が追いつかない場合がありそれが問題となりえるでしょう。
また放射性ヨウ素は半減期が8日から生物濃縮というより生態系で上位捕食者にいくまでになくなっている割合も多くなります。
ニュースで話題になったのは「小女子」で下位捕食者であるがゆえに放射性ヨウ素が多く検出されたのでしょう。
確かに、放射性物質が垂れ流された現状から海洋資源を摂取するのはためらわれます。
市場に流通している海洋資源は基準値がクリアしたものであるため危険視する必要はないと思われます。
【9】端的に言えば現在安全といえるか(まとめ)
最後にまとめに入ります。
一番気になるのは「安全」についてです。
安全の証明は悪魔の証明を同じで、証明することは不可能と言えるでしょう。
そこでこれまで人間は「安全の基準」というものを概念的に設定し、この「基準」を下回れば安全と認識してきました。
しかし、その安全の基準は「核」に関して特に厳しいハードルを設けられ
それに応えるために「誇張」した「安全」を主張してきました。
そしてそれが裏切られたための混乱ということができると思います。
ただ、現在の政府が主張している事は「医学的」「生理学」的には全うな事を言っており
「有意」な差が出ない値を「閾値」として設定して基準値としてます。
私は、基準値を超えていないものを摂取しても「疾病リスク」が高まるとは認識していません。
もし、がんになったらそれはその食材を摂取していなくてもがんになったのでしょう。
それが統計上「有意」の示すことだから。
3回続けて書いてて
「政治」「行政」「企業」に対する事はまったく書いていなく、なるべく客観的事実と科学的(特に医学・放射線生理学的見地)に徹しました。
政治・行政・企業に対して「不信」が募っているのが現在の混乱の引き金になっていると思っています。
反原発運動をするのも結構ですが、そのような人たちを含め日本人が「賢い国民」になることを私は一番望みます。
The ignorance of one voter in a democracy impairs the security of all.
「一人の有権者が民主主義に対して無知であることは、あらゆる安全を低下させる。」
-John F. Kennedy
まだまだ2年は長いと思いつつ出来ることはやろうと思う毎日です。
今回は「放射線はつまるところ安全か?」
について書こうと思います。
ちなみに私の情報のソースは放射線生理学などの医学方面からなので現在のセンセーショナルな市井感情とは違う俯瞰的なものを書きたいと思います。
【7】一般人への急性放射線障害(内部被曝編)
前回、一般人は外部被曝からの急性放射線障害についてまったく心配がいらないと言いました。
しかし内部被曝には注視する必要があるかもしれません。
内部被曝とは放射性物質を体内に取り込むことで内側から放射線を受けることでしたね。
外部被曝より内部被曝の方が注意しないといけないことも前回言いました。
では、内部被曝はどの程度でまずいのか・・・・
この辺は諸説ありますが、定性的な事実として
・妊婦(妊娠の可能性のある女性)
・乳幼児
が特に気をつけないといけません。
なぜならば、成長過程にある個体ほど放射線の影響を受けやすいことがわかっているからです。
端的に言えば「細胞分裂の激しい」「影響の出た細胞が分裂しうる」人たちが影響が大きいのです。
妊婦に関しては母体がまずいのではなく、中にいる胎児に対して影響が出てきます。
特に受精直後の胚の状態ではわずかな放射線で着床を阻害したり、最悪な場合は奇形児などを出産することになってしまいます。
しかし、それ以外の人
特に壮年期以上の人たちは放射性物質に対する耐性は強いといえます。
原発や原子爆弾などで問題となる放射性物質はヨウ素でヨウ素は甲状腺に集まる性質がる事は前回言いました。
そこで重要なのは、甲状腺の働きです。
甲状腺は代謝を司る器官であり、活動が比較的活発なのは30代までといわれています。
それ以降の人たちは一時的な放射性同位体のヨウ素を摂取しても影響は小さく。さらに日本人自体が慢性的なヨウ素過剰摂取状態であるためヨウ素の吸収量は少ないといえます。
しかし、これは一時的なヨウ素摂取の場合で慢性的摂取には注意を払うのがベストかと思います。
ただ、学問的には壮年期以降の人間に対する放射性同位体のヨウ素摂取による甲状腺がんリスクが有意に増加する結果は存在しないので、必要以上な反応はする必要はないでしょう。
【8】生物濃縮
巷では「いくら薄い放射性物質を流しても生物濃縮で高濃度放射線になる」という意見があります。
その上で生物濃縮について知っておく必要があります。
生物濃縮は。食物連鎖の過程を繰り返すうち、上位捕食者ほど体内での対象化学物質濃度が上昇する。(ウィキペディア)
というもので、実はふぐ毒なども生物濃縮で得られた毒性です。
しかし、この生物濃縮は摂取する対象物質が排出される量より少ない場合におこり、尿などの対外排出機能により排出されにくい疎水性(溶けにくい)物質が大きく影響します。
ここで問題になるヨウ素は親水性(水に溶けやすい)物質であり、生物濃縮の影響は小さくなります。
ただ、もとの摂取する量が多すぎると排出が追いつかない場合がありそれが問題となりえるでしょう。
また放射性ヨウ素は半減期が8日から生物濃縮というより生態系で上位捕食者にいくまでになくなっている割合も多くなります。
ニュースで話題になったのは「小女子」で下位捕食者であるがゆえに放射性ヨウ素が多く検出されたのでしょう。
確かに、放射性物質が垂れ流された現状から海洋資源を摂取するのはためらわれます。
市場に流通している海洋資源は基準値がクリアしたものであるため危険視する必要はないと思われます。
【9】端的に言えば現在安全といえるか(まとめ)
最後にまとめに入ります。
一番気になるのは「安全」についてです。
安全の証明は悪魔の証明を同じで、証明することは不可能と言えるでしょう。
そこでこれまで人間は「安全の基準」というものを概念的に設定し、この「基準」を下回れば安全と認識してきました。
しかし、その安全の基準は「核」に関して特に厳しいハードルを設けられ
それに応えるために「誇張」した「安全」を主張してきました。
そしてそれが裏切られたための混乱ということができると思います。
ただ、現在の政府が主張している事は「医学的」「生理学」的には全うな事を言っており
「有意」な差が出ない値を「閾値」として設定して基準値としてます。
私は、基準値を超えていないものを摂取しても「疾病リスク」が高まるとは認識していません。
もし、がんになったらそれはその食材を摂取していなくてもがんになったのでしょう。
それが統計上「有意」の示すことだから。
3回続けて書いてて
「政治」「行政」「企業」に対する事はまったく書いていなく、なるべく客観的事実と科学的(特に医学・放射線生理学的見地)に徹しました。
政治・行政・企業に対して「不信」が募っているのが現在の混乱の引き金になっていると思っています。
反原発運動をするのも結構ですが、そのような人たちを含め日本人が「賢い国民」になることを私は一番望みます。
The ignorance of one voter in a democracy impairs the security of all.
「一人の有権者が民主主義に対して無知であることは、あらゆる安全を低下させる。」
-John F. Kennedy
2011年4月4日月曜日
放射線が人体に与える影響(2)
こんばんわ
昨日(1)って書いたのでその(2)を書きます.
昨日は
1.放射線は細胞異常をきたす
2.遺伝子異常は癌を誘発する
3.内部被曝と外部被ばく
について話しました.
では早速続きを書いていきます.
4.癌以外の放射線が誘発する障害
放射線は癌以外に人体に対して悪影響を与えると言われてます.
実際に東海村のJOC臨界事故(1999)では死者が2人でました.
それは,当然ながらガンではなく急性放射線障害というものです.
この事故についてのレポートを読んだことがありますが,事故当日は吐き気と意識障害だけでしたが
日に日に病状が悪化していき,皮膚がただれ皮膚移植するも定着せず苦しみながら死に至りました.
その時,腸を主に内臓がただれていたと言われています.
これらは中性子線などの放射線が細胞の染色体を一気に壊したことが原因です.
前回話したように,染色体異常が発生すると細胞は増殖をやめ死滅します.
このシステムは多くの細胞が正常で少数の細胞がアポトーシスを起こす場合には有効です.
しかし,体全体の細胞の染色体が破壊されたらどうなるか・・・・
そう,体全体の細胞が死滅していくのです.
ここまで多くの放射線を被ってしまったJOCの犠牲者は稀なケースですが
放射線を一度に多く浴びることにより,似たような症状が出ます.
特に,増殖の激しい造血幹細胞や腸幹細胞,胚・・・意外と毛根も影響をうけます.
そのため放射線を浴びると一時的な嘔吐感や白血球やリンパ球の現象,脱毛などの症状がでます.
ただ,これらの症状は正常な生理作用であり時間が経てば元に戻ります.
一度に放射線を浴びて重篤な症状になるのは稀です(臨界現場の近くに居合わすなど)
故に,一般人が外部被ばくによる急性放射線障害を気にする必要全くありません.
内部被曝についてはまた書こうかと思います.
5.放射線にまつわる単位
順番が謎ですが今更単位の話です.
放射線の単位にはたくさんありますが,市民権を得たと思われる単位は
[Gy]グレイ[Sv]シーベルト[Bq]ベクレル
があると思います.
これらは互換の関係にあるかと思われがちなのですが,そうでもありません.
まず,[Gy]は放射線の種類に関わらず放射線のエネルギー量を示す値になり
この単位は物理や医療の世界で一般的に用いられる放射線の単位となります.
しかし,放射線にはいくつか種類がありましたね,
放射線によって人体に与える影響も異なります,それを考慮した単位が[Sv]となります.
いわば[Sv]は人体への影響に特化した単位でしょう.
最後に[Bq]になりますが,これは少し変わってます.
1秒間にいくつの核種が崩壊を起こすかという単位であり,これだけ時間[t]が次元に含まれます.
1[Bq]ならば一秒間に一つの核種が崩壊しています.
放射線はこの崩壊時に放射されます.
きっといまいちわからないと思います.
適切な表現かどうかわかりませんが,環境系の学生らしくCO(2)の排出と電気の関係で示してます.
電気を使うとCO(2)が出てくると言われてますね.
でも,このCO(2)の量は何で発電されたかによって異なります.
火力・水力・原子力・その他・・・・
こうして考えたとき,発電所の出力を[Bq]使う電気量を[Gy]で排出するCO(2)を[Sv]とすれば
ちょうどいい例えになると思います.
少々苦しいですが・・・
6.放射性物質の違いによる放射線
某SNSなどで「プルトニウムが一番危険」「半減期が長いほど危険度が高い」
「外部被ばくでも放射性物質により異なる」などの記述が気になります.
これらは正しくもあり間違ってもいます.
まず正しい部分として,プルトニウムが危険なのはその放射線の質ではなくて
肺に入ってしまうと排出できない事に問題があります.
そのため,プルトニウムが危険というより肺に放射性物質物質がはいる事が危険なのです.
またヨウ素などは血中に溶解し尿として排出されますがプルトニウムがそのような作用を持ってない事も
原因になりそうです.
半減期が長いほど危険度が高いというのは一概には言えません.
なぜならば,半減期が長いという事はその核種の出す放射線量は少なく長く続く意味で.
半減期が長いほど放射線量は少ないと言えます.
放射性物質による放射線の違いについては微妙です.
たしかにここで問題となるα崩壊によるα線(ヘリウム原子核)とβ崩壊による電子線です.
これらは確かに放射性物質により異なりますが,この2種類しかなく.特に何々が危険な放射線を出す
という事はありません.
この時,便利な概念として崩壊系列があり,一つの核種が放射線を複数回だしながら
物質を変化していくことです.
一例を上げれば例えばPu239(プルトニウム239)はアクチニウム系列に属し
プルトニウム239→ウラン235→トリウム231→プロトアクチニウム231→・・・・→鉛207
と変化していきます.
放射線が崩壊毎に出されることから,一つのPu原子から12回も放射線が出ると言えます.
一見危険そうに思いますが,プルトニウム239の半減期が2万4千年から,そんな心配をする必要はなさそうですね.
途中で息入れ感も否めませんが
その3も書けたら書こうかと思います
昨日(1)って書いたのでその(2)を書きます.
昨日は
1.放射線は細胞異常をきたす
2.遺伝子異常は癌を誘発する
3.内部被曝と外部被ばく
について話しました.
では早速続きを書いていきます.
4.癌以外の放射線が誘発する障害
放射線は癌以外に人体に対して悪影響を与えると言われてます.
実際に東海村のJOC臨界事故(1999)では死者が2人でました.
それは,当然ながらガンではなく急性放射線障害というものです.
この事故についてのレポートを読んだことがありますが,事故当日は吐き気と意識障害だけでしたが
日に日に病状が悪化していき,皮膚がただれ皮膚移植するも定着せず苦しみながら死に至りました.
その時,腸を主に内臓がただれていたと言われています.
これらは中性子線などの放射線が細胞の染色体を一気に壊したことが原因です.
前回話したように,染色体異常が発生すると細胞は増殖をやめ死滅します.
このシステムは多くの細胞が正常で少数の細胞がアポトーシスを起こす場合には有効です.
しかし,体全体の細胞の染色体が破壊されたらどうなるか・・・・
そう,体全体の細胞が死滅していくのです.
ここまで多くの放射線を被ってしまったJOCの犠牲者は稀なケースですが
放射線を一度に多く浴びることにより,似たような症状が出ます.
特に,増殖の激しい造血幹細胞や腸幹細胞,胚・・・意外と毛根も影響をうけます.
そのため放射線を浴びると一時的な嘔吐感や白血球やリンパ球の現象,脱毛などの症状がでます.
ただ,これらの症状は正常な生理作用であり時間が経てば元に戻ります.
一度に放射線を浴びて重篤な症状になるのは稀です(臨界現場の近くに居合わすなど)
故に,一般人が外部被ばくによる急性放射線障害を気にする必要全くありません.
内部被曝についてはまた書こうかと思います.
5.放射線にまつわる単位
順番が謎ですが今更単位の話です.
放射線の単位にはたくさんありますが,市民権を得たと思われる単位は
[Gy]グレイ[Sv]シーベルト[Bq]ベクレル
があると思います.
これらは互換の関係にあるかと思われがちなのですが,そうでもありません.
まず,[Gy]は放射線の種類に関わらず放射線のエネルギー量を示す値になり
この単位は物理や医療の世界で一般的に用いられる放射線の単位となります.
しかし,放射線にはいくつか種類がありましたね,
放射線によって人体に与える影響も異なります,それを考慮した単位が[Sv]となります.
いわば[Sv]は人体への影響に特化した単位でしょう.
最後に[Bq]になりますが,これは少し変わってます.
1秒間にいくつの核種が崩壊を起こすかという単位であり,これだけ時間[t]が次元に含まれます.
1[Bq]ならば一秒間に一つの核種が崩壊しています.
放射線はこの崩壊時に放射されます.
きっといまいちわからないと思います.
適切な表現かどうかわかりませんが,環境系の学生らしくCO(2)の排出と電気の関係で示してます.
電気を使うとCO(2)が出てくると言われてますね.
でも,このCO(2)の量は何で発電されたかによって異なります.
火力・水力・原子力・その他・・・・
こうして考えたとき,発電所の出力を[Bq]使う電気量を[Gy]で排出するCO(2)を[Sv]とすれば
ちょうどいい例えになると思います.
少々苦しいですが・・・
6.放射性物質の違いによる放射線
某SNSなどで「プルトニウムが一番危険」「半減期が長いほど危険度が高い」
「外部被ばくでも放射性物質により異なる」などの記述が気になります.
これらは正しくもあり間違ってもいます.
まず正しい部分として,プルトニウムが危険なのはその放射線の質ではなくて
肺に入ってしまうと排出できない事に問題があります.
そのため,プルトニウムが危険というより肺に放射性物質物質がはいる事が危険なのです.
またヨウ素などは血中に溶解し尿として排出されますがプルトニウムがそのような作用を持ってない事も
原因になりそうです.
半減期が長いほど危険度が高いというのは一概には言えません.
なぜならば,半減期が長いという事はその核種の出す放射線量は少なく長く続く意味で.
半減期が長いほど放射線量は少ないと言えます.
放射性物質による放射線の違いについては微妙です.
たしかにここで問題となるα崩壊によるα線(ヘリウム原子核)とβ崩壊による電子線です.
これらは確かに放射性物質により異なりますが,この2種類しかなく.特に何々が危険な放射線を出す
という事はありません.
この時,便利な概念として崩壊系列があり,一つの核種が放射線を複数回だしながら
物質を変化していくことです.
一例を上げれば例えばPu239(プルトニウム239)はアクチニウム系列に属し
プルトニウム239→ウラン235→トリウム231→プロトアクチニウム231→・・・・→鉛207
と変化していきます.
放射線が崩壊毎に出されることから,一つのPu原子から12回も放射線が出ると言えます.
一見危険そうに思いますが,プルトニウム239の半減期が2万4千年から,そんな心配をする必要はなさそうですね.
途中で息入れ感も否めませんが
その3も書けたら書こうかと思います
2011年4月3日日曜日
放射線が人体に与える影響(1)
そういえば,ブログをリニューアルしてから全く編集してないなw
私は研究で癌についてやっており,特に放射線療法に直結する内容を研究してます.
まだまだひよっこの知識から放射線が与える人体への影響を整理してみた.
1.放射線は細胞異常をきたす
これははっきり物理現象としても生理現象としても研究しつくされています..
しかし放射線にも色々種類があり,それぞれ異常をきたす機序が異なっており
大まかにわけて放射線は2種類に分けれます.
それは線エネルギー付与の違いで【高LET】【低LET】と呼ばれます.
【高LET】は重量子線でα線など【低LET】は電子線,中性子線や電磁波が当てはまります.
これらはより正確に生物に対する影響を考慮すると生物学的効果比(RBE)で表され
これを上手く組み合わせたものがシーベルト(Sv)と呼ばれています..
ここで【高LET】は遺伝子を直接破壊しますが【低LET】はその電離作用で酸素を励起させ活性酸素とし
その活性酸素とタンパク質との作用で遺伝子を損傷・破壊します.
放射線療法においては【低LET】は保険適用ですが,【高LET】は自由診療で治療費はおよそ300万円かかります.しかし,予後と副作用は天と地の差があり私はお金を出し手でも【高LET】を使うと思います.
2.遺伝子異常は癌を誘発する
正確には遺伝子異常をきたし,その細胞が浸潤・転移・無限増殖の三要素を兼ね備えた物が癌と呼ばれます.それを兼ね備えた物ではない場合良性腫瘍と呼ばれるものです.
染色体は日々,宇宙線や化学物質,その他の影響をうけて遺伝子は損傷をうけている上
遺伝子のコピーをするときのミスも遺伝子異常の大きな原因な一つです.
しかし,正常細胞にはこれまでの生存競争を生きてきた遺伝子を修復するプロセスがあります.染色体は対になったらせん構造であり正常な鎖を元に異常な遺伝子を修復します.
ここで染色体と遺伝子を使い分けていますが,染色体はあのらせん構造そのものの事で
遺伝子はその染色体の中で【意味】を持った部位の事をさします.つまり【意味】を持たない部位は異常を起こそうかどうしようが何の影響も無い部位です.その割合は全染色体の大部分を占めています.
また,遺伝子が復旧できない場合はアポトーシス(細胞自殺)という作用から周りに迷惑になる前に消滅します.
時々この異常がアポトーシスを司る遺伝子(p53遺伝子などがん遺伝子)に及んでしまった時だけ癌になります.
このようにして体の中は秩序が非常に合理的な方法で保たれています.
3.内部被ばくと外部被ばく
被ばくにも2種類あり放射性物質を体内に取り込む内部被ばくと外の放射性物質から影響をうける外部被ばくです.
現在問題となっているのは一般人にとっては内部被ばくであり
現地で作業している人は外部被ばくです
これらは全く意味が異なっており混同するのは危険です.
内部被ばくは体内に放射性物質を取り込むことによって慢性的に放射線を浴び
皮膚(特に角質層)という防護を全くうけていないので臓器などに直接影響を受けます.
しかし,そのためには体内に留まらないといけません
口径摂取によってヨウ素は甲状腺に溜まる作用があり危険ですが,セシウムは微量筋肉に蓄積されますが影響は小さいです.それ以外の物質に関してはほとんど排泄されます.
一方呼気による摂取は危険で肺に入るとそれを取り除く作用は弱く留まり続けてしまいます.
プルトニウムなど口径による影響は小さいですが呼気による影響が甚大となります.
このようにして一口に放射能と言っても場合分けして考えていけないのがミソとなるでしょう.
続きはまた書こうと思います.
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