2011年4月16日土曜日

IPアドレス枯渇

ついにIPアドレスの枯渇が近づいてきました.
石油みたいにある「なくなるなくなる詐欺」ではなくてほんとに枯渇です.
http://www.nikkei.com/tech/business/article/g=96958A9C93819499E0EAE2E2838DE0EAE2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E7EBEB

研究室でネットワーク系の管理している手前
知ってる事や調べたことをまとめてみました.

【IPアドレス】
時々(192.168.1.1)みたいなのがネット上で出てきますがそれがIPアドレスです.
IPアドレスはパソコンの住所と言われており,ネットワーク上ではこのIPアドレスを辿って目当てのPCにアクセスしてます.
このIPアドレスにはプロトコルの違いでIPv4,IPv6があり,現在主に用いられているのはIPv4の方であり,問題になっているのもIPv4です.

【プロトコル】
プロトコルとは「きまり」の事です.
生体系の実験をしているとその実験で用いる細胞や組織に対して行う処置などを「プロトコル」と呼びますが「きまり」という意味では同じですね.
インターネットでは「パケット」というデータを塊にして送信しますが,そのデータの中のどこの部分にどのような情報を入れているかの「きまり」をみんなが共有しているという事です.

【IPアドレスの数】
理論的にはIPアドレスの数はIPv4は232=4,294,967,296 約43億個あり,
一方IPv6は2128=3.40282367 × 1038 約340澗(かん)個あります.
なぜこの数なのかは他の説明に譲るとして,IPv4だけでも大量ありますがIPv6の方はもう何がなんだかわからなぐらいあります.
具体的にはIPv4の方は世界の全体で考えて将来的に2人で一つを共有するぐらいですが
IPv6の方は,地球上の小石一つ一つに割り当てても十分なほどありあます(地球上の小石の数は知りませんがw)このぐらいあればもう不足すること無いでしょうって事でIPv6が現在導入が進められています.


【どうして枯渇するのか】
IPv4は二人に一つ割り当てるぐらいですが,全世界でパソコンは二人に1台もありませんね?しかも,ネットワークに繋げられていないPCもたくさんあるように思います.
しかしながら,身の回りにはPC以外にもネットワークに繋がっているデバイスは多くあります.携帯電話やATM(専用回線も多いから必ずしもではないが)などなどです.
そう考えると一人一つ与えられてすらいないものを日本だけでも一人当たり何個も使っている事がわかりますね.


【枯渇を遅らせるために】
今まで枯渇を遅らせるために様々な手法が取られてきました.
一般的に知られているのが「一つのアドレスを多くの人で共有」「使ってないアドレス代わる代わる使う」方法でしょう.
もし,今使ってるネットワークが「固定IP」というプランでなければ後者を用いて
さらに家庭内LANでDSやipodtouchやPCをつかっていれば前者も使っているでしょう.
このようにして一つのアドレスを効率的に複数台のデバイスで共有してきました.
このようにして当初は1990年代に枯渇されると予測されていたのものを2010年代まで伸ばしました.これはすごい事ですね.

【直ちに影響はない】
枯渇してもただちに影響はないって言われていますね.
これは「末端ユーザ」には影響はないって話しであり
事業者ではこのIPアドレスの争奪戦が今現在も繰り広げられています.
ネットワークがこれ以上便利なサービスを提供できないって意味もありますし
新規ユーザがネットワークに入れないなど発展性には致命的な問題が山積みで
このままでいいってわけではありません

【具体的にどうなるか】
しばらくはそのままでいいでしょう.
IPv4とIPv6には互換性の無いためにIPv4とIPv6のネットワークは特別な装置を使わないと
接続ができません.
将来的にはIPv6に完全移行しなければならないが,IPv6には現在魅力的なサービスもなく
ユーザも少ないことからなかなか事業者の移行が進んでいません.
でも,これからは否が応にも事業者からIPv6に移行していきそうですね.
上記に互換性が無いために事業者の準備ができ次第PCなどをアップデートなどしないといけなくなるでしょう.ルータやスイッチングハブなどは買い替えをしないといけなくなるかもしれません.
ただ,現在売られているルータやスイッチングハブはこの事を見越してIPv6に対応しているものが多いので買うときに考慮するといいかもしれません.
対応していないOSはネットワークからはじかれると思います.恐らくWin系ではWin98以前は恐らく対応しないでしょうね.そうなるとスタンドアロンでの使用か買い替えかが迫られます.

【IPv6に変わるとどうなるか】
どうしたらいいのかは上で書きましたが,どうなるかってのも気になります.
IPv6の良さはその圧倒的なアドレス空間です.
小石一個一個に割り当てても余るほどならば,身の回りのデバイスがすべてネットワークにつなぐ事ができます.
そうなると炊飯器や洗濯機その他デバイスなんでも外部からの操作ができるようになります.
また家の中だけではなく,医療器具に取り付ければネットワークで常に身障者のバイアルがトレースできます.データあれはリアルタイムアナライズもできる
家の製品の操作自体を全部他社に任せるというサービスもあるかもしれません.
現在思いつかないようなサービスがきっと提供されることとなり,一気に市民生活は変わるものと思います.




今回は若干長かったですが
書いててテンションが上がってしましました.
ネットワークやコンピュータサイエンスの分野はまだまだ発展しそうですね

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